2020/04/28

今日の日に。





今日は大切な友人の生まれた日。
フェイスブックがそう知らせてくれたけど
彼のアカウントのタイムラインに投稿するのは
気が引ける。だから今までもしたことはない。

でも、命に対する考え方が変わった現在、
言葉をかけたい強い衝動に駆られる。


訃報を受け取ってから、列車を乗り継いで
焼香をしに向かった。
見舞いに行かなかったことは
今でも後悔している。
メールのやりとりにあった、彼の気丈な言葉に
僕はその危機を察することすらできていなかった。
今思い返せば想像させられる。あの時、
どれだけの不安が、彼に押し寄せていたのだろう。
最後のメールにはたしか、俺もヒグマを見たいと
書いてあったように記憶している。


出会ったのは、20年以上前の
ハノイの旧市街、安宿の一室だった。
彼はその時からカメラを片手に
素晴らしい写真を撮りながら
ユーラシア大陸を横断する旅をしていた。
僕はアジアと南米だった。
その頃はカメラなんて興味も無くて、
自惚れとペンだけを手にしていた。

今になって思えば、僕がカメラを持つ前に、
彼は『写真』というものを、僕の中に
強い印象として遺してくれていた。

僕が写真を撮っているなんて、
彼は思いもしなかったような気がするな。
いや、おもろいな、と
笑ってくれているのかもしれない。


今日この思いを
忘れないために、ここに投稿しておきます。
ありがとう。

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