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今日撮った。まだ桜が咲いている。
桜並木に挟まれた川の前に住んで、もうずいぶん経つけど
今年の桜は息が長いような印象がある。
もともと、桜の花はそう好きだというわけでも無かった。
カメラを始めて、写真にのめりこむうちに最も身近な被写体として
春先は桜にレンズを向けていた。
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息子が生まれたのは5年前の春だった。
妻を見舞いに、僕は病院まで、花びらの舞う桜並木の下を
毎日急ぎ足で歩いた。
あの時の、不安、妻の微笑み、母親になりゆく者のみずみずしい力、
無事生まれて、産後の妻の無事を確認してようやく訪れた深い安堵。
全てが散る桜の花びらと共に思い出される。
その後、僕は撮影に出ることが叶わない時期があって
この桜並木の下で、小さな鳥や虫を撮り続けていたこともあった。
嬉しいときも辛いときも、桜並木に挟まれたこの川は
僕を救ってくれていたように思う。
それは、かまびすしい都会に足を向けることのできない
今現在も同じだ。
満開の季節が過ぎた今、人気も少なくなり
誰にも近づくことなく静かに歩くことができる。
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昨年の暮れに、僕たち家族の生活は激変した。
戻ってこられるのかわからない。そんな不安の中で寒い季節を過ごした。
今、奇跡的な巡りあわせと、生命の強さで家族は家に戻った。
失ったものは大きい。でも一番大切なものは手元に残ったままだ。
僕たちは手を握って、涙ぐみながら桜並木の下を歩いた。
今年もこの桜を見ることができた。
家族一緒に、見ることができた。
今、世界が激しく揺さぶられている。
戻ってこない僕たち家族の日々と同じように、
世界も変わっていくだろう。
でもその先は、上り坂はあったとしても
きっとささやかな幸せにほほ笑むような
嬉しい日々も待っている。
絶望は感じない。
失ったものの大きさに、生命の有限を感じて、残ったものの大切さを知った。
今、生きていく幸せを浮き彫りになる形で強く感じている。
まだ桜は咲いている。今年も楽しむことができた。
ありがとう。
カメラを始めて、写真にのめりこむうちに最も身近な被写体として
春先は桜にレンズを向けていた。
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息子が生まれたのは5年前の春だった。
妻を見舞いに、僕は病院まで、花びらの舞う桜並木の下を
毎日急ぎ足で歩いた。
あの時の、不安、妻の微笑み、母親になりゆく者のみずみずしい力、
無事生まれて、産後の妻の無事を確認してようやく訪れた深い安堵。
全てが散る桜の花びらと共に思い出される。
その後、僕は撮影に出ることが叶わない時期があって
この桜並木の下で、小さな鳥や虫を撮り続けていたこともあった。
嬉しいときも辛いときも、桜並木に挟まれたこの川は
僕を救ってくれていたように思う。
それは、かまびすしい都会に足を向けることのできない
今現在も同じだ。
満開の季節が過ぎた今、人気も少なくなり
誰にも近づくことなく静かに歩くことができる。
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昨年の暮れに、僕たち家族の生活は激変した。
戻ってこられるのかわからない。そんな不安の中で寒い季節を過ごした。
今、奇跡的な巡りあわせと、生命の強さで家族は家に戻った。
失ったものは大きい。でも一番大切なものは手元に残ったままだ。
僕たちは手を握って、涙ぐみながら桜並木の下を歩いた。
今年もこの桜を見ることができた。
家族一緒に、見ることができた。
今、世界が激しく揺さぶられている。
戻ってこない僕たち家族の日々と同じように、
世界も変わっていくだろう。
でもその先は、上り坂はあったとしても
きっとささやかな幸せにほほ笑むような
嬉しい日々も待っている。
絶望は感じない。
失ったものの大きさに、生命の有限を感じて、残ったものの大切さを知った。
今、生きていく幸せを浮き彫りになる形で強く感じている。
まだ桜は咲いている。今年も楽しむことができた。
ありがとう。
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