2011/03/22

情報の功罪。

情報の錯綜が混乱の原因になると以前書きました。
どうしても気になるので、ここにまとめてみます。

東京ですら、人々は余震や放射能を怖がりながら暮らしています。
東北は今の僕には想像もできないけど、不安定な精神状況の中、
なんとか生活を営もうとしている。

普段通りに生活し、周りの人と安心感を分かち合うこと。
商品や資源を浪費しないこと。しっかり健康管理をして病院に頼らないこと。
これがまず私たちにできる最初の一歩です。

不安の中、人々は情報を欲しがります。
だから、どうしても流れの速いツイッターを見てしまう。
何か希望を、何か確かな情報を…と開いた画面から

「家の前が避難所・安置所になることを想像して下さい」
「原子力発電所の問題さえなかったら…」
「核問題を学校教育に取り入れるべきだ」


こんな言葉が目に飛び込んできます。実際に僕の画面で見たRTです。
見なければいい、というだけで解決する問題でしょうか。
こういった情報(ですらない)の拡散は、多くの人々の心に
巨大な不安を植え付ける行為を、していると思えてならないのです。

核の教育や政治問題の議論も大切でしょう。しかし今は渦中です。
人々は不安と戦いながら、手を取り合って進んでいかなければいけない。
問題意識を提議して自己主張をする時ではないと僕は考えています。

「物が不足し、買いだめが起こっている」ではなく、
「他の人のことを考えて、多くの人はひとつしか買わなかった」
言葉の使い方ひとつで、人の心のあり方も変わります。
これは東京で実際にあったことです。

今、この状況の中で、人々は寄り添い、励ましあい、懸命に生きている。
だからこそ皆を安心させたり、勇気づける言葉が
もっとあってもいいのではないかと思ってしまうのです。

情報に気をつけながら
普段通りに生活し、周りの人と安心感を分かち合うこと。
商品や資源を浪費しないこと。しっかり健康管理をして病院に頼らないこと。
まずはこれから。僕は始めて行こうと思います。



※もちろん必要な情報を共有してくださってる方も
たくさんいらっしゃいます。多くの人が救われたと思います。
僕も助けられました。念のため。

3 コメント:

  1. ネット社会のモラル低下
    情報の取捨選択スキルの低下
    メディアリテラシーの重要性

    自分もそんなことをよく考えています。

    Twitterを使いこなすのは難しいことなんだと思いました。
    利用する全ての人がメディアリテラシーを身につけていれば
    情報が錯綜するようなこともないのでしょうが
    そうではない現実を見て恐ろしささえ感じました。

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  2. 西側は危機感がなさすぎて、東とのギャップがある。
    それがどこかで合わないと大変なことが控えているのに気づかない。
    そういった意味で東京は最前線なんだ。
    人々の吐き出す全部に意味があると今は感じている。
    西側で安心してるヤツから、別の波に呑まれるのは間違いない。
    気付けないことが多すぎる。

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  3. 二人ともコメントありがとう。

    >deni
    被災地では、情報を選択するのではなくて、
    情報にすがる状況。
    そういう人たちを中心に考えるべきじゃないかと思うわけ。
    だからこそ、僕たちが気をつけないといけないよね。

    >オガワ
    そうか。その予感に君は今急かされているんだね。
    でも、だからこそ西の人が東の人を不安にさせる
    言葉を撒き散らしてはいけないと思う。
    危機感を喚起するなら、
    別の方法を考えるべきなんじゃないかな。
    第一は被災者なんだ。今跋扈しているRTが、
    被災者や不安を抱える人が見たときにどう思うか、
    一度冷静になって見直してみるのもいいかも知れない。
    君のように発信力のある人間なら尚更だ。

    ____


    偶然昨日の朝日新聞に社会学者が同じような
    コラムを寄せていました。

    扇動するのは自己顕示欲と選民意識。
    結局は「オレが暴いてやる」「オレいいこと言ってる」
    「だから言っただろ?」っていうことなんですね。
    それだけでもないと思うけど。
    そしてそういう火を消すのも、ネットの役割だとのこと。

    ネットを閲覧する余裕がある人が、
    パニックになってはいけないですよね。
    自分も気をつけようと思います。

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