2011/03/01

travelling books.

hyakumeisan2124

ついに私は久恋の頂に立った。しかも天は隈なく晴れて、
秋の午後三時の太陽は、見渡す山々の上に静かな光をおいていた。


『日本百名山』  深田久弥 著  新潮文庫


読書が好きな僕は、旅に出る前にどのような本を持っていくのか
いつもあれこれと考えます。
嵩張らない文庫本であることはもちろんですが、
熱中してすぐ読んでしまうような物語も向きません。
旅先で出会った旅行者と、どんどん交換していくのなら別ですが。

今回、ヒマラヤの山を見上げながら歩くにあたって、
一度読んでみたかったこの本を旅の伴侶に選びました。
多くの登山愛好家に読み尽くされた名著であるはずですが
僕にとっては初めての本。
一つひとつの山に対する決め細やかで柔らかい描写に、
日本の山に対する、著者の深い愛情を感じました。

薄い空気で重くなった呼吸、雪と氷の殿堂に囲まれた荒涼とした世界の中で
彼方日本にある登った山、眺めた山、まだ見ぬ山。
すべての山々が可憐に、いとしく懐かしく感じられます。
何度でも読みたくなる。
日本百名山は、僕にとってそんな一冊となりました。

帰国したらすぐ、日本の山に登ろう。
そう思っています。

以上、旅の余談。



I bring the book about Japanese mountain,to Himalaya trekking.
Japanese Mt. is quite different from Nepali mountains.
Those are very little but so beautiful.
I love that. I feel that from reading this Book in Himalaya.
[NIHON HYAKUMEISAN]



Nikon D70s + AF Nikkor 35mm/F2.0

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